≪ シリーズ ★旅は、ここからゆっくりになる。第4話 ≫
STAFF’S BLOG
立ち止まると、景色は少し深くなる。
港を歩いていると、ふと足を止めたくなる景色がありました。
静かな水面と、遠くを行き交う船。
雲の下に広がる海を眺めながら、
次はどこへ向かおうかと考えていました。
けれど、海を見ていたはずなのに、気づけば目に留まっていたのは、
すぐそばにいた一羽のカモメでした。
急いでいたら、きっとそのまま通り過ぎていたと思います。
少し立ち止まってみると、水面の揺れや風の音、
船がゆっくり動く気配まで、先ほどより近くに感じられました。
景色は何も変わっていないのに、眺めるこちらの時間がゆっくりになるだけで、
見えてくるものが少し増えていきます。
旅先では、次の目的地へ向かうことに気持ちが向きがちです。
限られた時間の中で、できるだけ多くの場所を巡りたい。
その気持ちも、旅の楽しさのひとつです。
それでも、ときには次の予定を少しだけ忘れて、目の前の景色を眺めてみる。
水辺を行き交う船。
静かに佇む街並み。
すぐ近くにある、小さな気配。
─ 立ち止まることは、旅を止めることではありません。 ─
その場所を、少しだけ深く受け取ることなのかもしれません。
ベンチのある水辺で、急がない時間が静かに流れていました。
何か特別なことをしたわけではありません。
それでも、そこで足を止めていた時間は、今日の旅に残っていくような気がします。
─ もう少しだけ、ここにいたくなりました。 ─
─ 旅は、ここからゆっくりになる。─
KKRはこだてスタッフが綴る、新しい函館旅のエッセイ。
皆さまのお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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